分類脳で地アタマが良くなる
今回の本
分類脳で地アタマが良くなる 頭の中にタンスの引き出しを作りましょう
- 作者: 石黒謙吾
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川マガジンズ
- 発売日: 2015/09/18
- メディア: 単行本
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読んだきっかけ
Twitterかなにかで誰かが紹介していた。「センスは知識からはじまる」読了後だったので、何だか似てそうだなと思って読んだ。
3行まとめ
「センスは知識からはじまる」のHow部分のような本。筆者の自分語りが結構多いけど、具体例として参考になる。意識的なインプットで理解度が上がること、分類力はスキルなので意識すれば鍛えられる力であるということ。
付箋貼った箇所
ネットでは「思いついていないものは検索できない」ということ。
p71
感想
語り口や、紹介されている思考法が重くないので、スラスラ読める本。誰もが無意識に行っている「分類」というプロセスを噛み砕いて、他の人にも説明できるかたちになっている本。
地アタマ力というのは、結局引き出しの数とその引き出しにたどり着くスピードの話だと解釈した。実際自分が仕事をしながら、仕事力=持っている知識×スキル(≒知っている方法のバリエーション)という掛け算がという考えに至っており、そのインプット・アウトプットにあたって分類は役立ちそう。
おまけ
似ていること言ってるな、と思った本たち。
「分類脳で選択眼がよくなる!くり返しで磨かれるセンス」の章は、もはや「センスは〜」の要約だった。
読了後に無性に部屋の片付けがしたくなる本シリーズ。ライフハックと仕事術の境目、というか結論どちらにも役立つ内容。
知識のタテ・ヨコのつながりを作る方法として、京大式カードがあるように思った。とりあえず入れておいた情報が、あとで振り返ると予想外のつながりがあることだったり、カードを自由に並び替えることで、分類パターンを複数試せることであったり。
分類といえば、最近こんなニュースがありましたね。
日本のヤフーが1996年開始のディレクトリ検索を終了へ、時代の変遷を象徴するニュースだ | TechCrunch Japan
パソコンでインターネットを使い始めた頃、私は小学生だったのですが、当時「情報」の授業で、キーワード検索とディレクトリ検索について説明されたのを思い出した。今でこそGoogleばかり使っているのですが、当時は「Yahoo!きっず」を使っており、自由研究の調べごとでもディレクトリを潜ってサイトを探したりしていた。タテ・ヨコ思考という話が本のなかにあったけれど、まさにインターネット上での検索方法はこの二項を表しているし、インターネット上での「分類」は、その生態系に見合わない手法なのかもしれない。既に自分のなかで分類してラベリングされているものしか、検索して見つけられなくなるのか。なんだか不安である。
また、分類は人間にしかできないことか、と言われると、そうでもないようで、人間以上に何かの指標を元にプロットして答えを弾き出す人工知能。翻訳もそうだし、音楽も分類できるとかなんとか。
多言語の理解、なんて、単語だったり文法だったり、分類力が試されるしかないようなことすら、人工知能が代替している。
Google翻訳の精度はなぜ上った? どんなしくみ? 翻訳者はもう不要? - GOTCHA!
音楽のジャンル、も分類の一種なものの、他の軸である「流行る曲」という分類が人工知能にはできるという話。
人工知能がヒット予測する音楽サービスMusic Xray | Hep Hep!
こんなニュースたちを、私は「分類」に紐づくものとして「分類」しているようでした。